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2019.11.21
インフルエンザの基礎知識【医療法人親和会 富田病院 松和苑】
朝晩日中で、温度差のある日々が続いておりますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?
この時期になるとやはりインフルエンザの流行が心配ですね。
早くも流行している地域もあるようです。
これからインフルエンザの流行が広がっていく前に、
インフルエンザについての基礎知識を知ることで、
正しい予防や早期対応ができるようお役に立てれば幸いです。
以下で簡単に説明させていただきます。
インフルエンザ感染(潜伏期間)
- 自覚症状はない
- 潜伏期間は通常1~3日程度
- この期間も他の人にうつる
インフルエンザ発症(高熱+全身症状)
- はじめて自覚症状があらわれる
- 風邪との見分け方は「風邪:熱があっても38℃未満、呼吸器系症状が中心」
- 「インフルエンザ:高熱+全身症状」
- 期間は2~3日程度(抗インフルエンザ薬服用で1~2日)
- インフルエンザA型ではなくB型の場合は高熱になりにくい
解熱+呼吸器系の症状
- 熱が下がり全身症状もある程度おさまる
- せき、くしゃみ、喉の痛みなど呼吸器系の症状があらわれる
- 期間は1週間前後
完治
インフルエンザに感染してから完治するまで以下の段階があります。
『潜伏期間』⇒『初期症状』⇒『二次症状』⇒『完治』インフルエンザの初期症状
インフルエンザの初期症状を紹介します。
もしこれらの症状に当てはまるようなら、
「インフルエンザに感染しているかもしれない!」という自覚を持ちましょう。特に今の時期は早期受診が望ましいと言えます。
インフルエンザの初期症状は以下のものが挙げられます。
- 38度以上の高熱 ※38度以下でも可能性はあります。
- 体の節々の痛み
- 筋肉痛
- 倦怠感
- 全身の悪寒
- 頭痛
- 吐き気
- 下痢
インフルエンザの症状でよくあるのが、
“風邪と区別がつきにくい”ということです。【インフルエンザの特徴1】急な高熱
風邪の場合、じわじわ熱が高くなりますが、
インフルエンザの場合“急に”38度を超える高熱に犯されます。ただしA型ではなくB型インフルエンザ(2月~3月に流行・消化器系の症状が主)の場合、平熱や微熱の場合もあるので熱がなくても要注意。
【インフルエンザの特徴2】全身の症状
風邪の時よりも顕著に“全身の症状”、
痛み、だるさ、筋肉痛が現れます。【インフルエンザの特徴3】呼吸器系の症状は最初は少ない
咳やくしゃみ、鼻水などの呼吸器系の症状は、
風邪に比べてインフルエンザでは最初現れにくいという特徴があります。インフルエンザの場合、高熱が治まった後にこれらの症状があらわれるのです。
以上の特徴があればインフルエンザの可能性が高いと言えます。
インフルエンザでも、高熱がでない症例もあるので、
熱以外でも、少しでも怪しいと思ったらまずは検査を受けるのが大事です。何かご不明な点等ございましたら、お気軽にご質問くださいませ。
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2019.07.31
熱中症について・注意していただきたい5つのポイント【医療法人 親和会 富田病院 介護医療院 老人保健施設 松和苑】
ついにこの地方も梅雨明けが発表されました。
いよいよ本格的な夏の訪れです。
夏といえば夏休みや、海、山、川でのレジャーなど楽しみもたくさんありますが、
特に注意してほしいことは“熱中症”です。
無理なく夏を楽しんでいただくためにも正しい知識で熱中症を予防していただきたいと思います。
熱中症は、応急処置の速さも大切ですが、やはり予防が最も重要です。
予防のポイントは以下の5つです。
1 気温・湿度のチェック
熱中症は高温・多湿の環境に気をつけることが大切ですから、気温と湿度のチェックを怠らず、室内では、エアコンや扇風機で環境を整えることが必要です。
高温環境を示す数値は「暑さ指数」を参考にするようにします。一般的に28度を超えると急激に熱中症のリスクが高まります。
気温・湿度・輻射熱から算出する指数で、夏になると毎日予報がでますので、気にかけて服装などを決めると良いでしょう。2 こまめな水分補給
暑い時は、目に見えなくても多量の発汗により、水分を失っています。
喉の渇きを感じる前に、こまめに水分を補給することが必要です。
特に運動や労働時は、注意が必要です。体を動かしている時は、15分~20分おきには休憩をとり、水分補給しましょう。食塩や糖分の含まれているものも有効です。1時間に1リットルを複数回に分けて摂取していただく事が一つの目安となります。
3 暑い中での無理な運動を避ける
運動時は熱中症のリスクが高まります。
最も暑い時間の活動を避け、運動時間を短縮するなど、リスク管理が必要です。普段より多く休憩をとるようにして、体調によっては、中止しなければいけません。
特に運動経験が少ない人は、リスクが高まります。暑い時に急に運動を始めるよりも、日頃から運動をし、体を慣れさせておく必要があります。この時期の日中の運動は控えていただいた方が無難かと思います。どんな健康な方でも31度を超えるような日には皮膚温より気温が高くなり、体から熱を逃すことができないため、原則中止としてください。4 服装
吸水性や速乾性に優れている通気性の良い素材を選ぶようにしましょう。体を締め付けすぎないように気をつけ、熱を逃す工夫をします。現在では様々なメーカーから通気性に優れた素材の衣料品が発売されています。
淡い色の方が暑さを吸収しにくいので、白などの色を選ぶようにして、帽子や日傘で日差しを遮るようにします。5 体調管理
疲労や体調不良が、熱中症の発生リスクを高めます。
寝不足や食生活が乱れないように、日頃から体調管理を怠らないようにすることが大切です。少しでも体調に不安を感じる時には長時間の外出は避けるようにしましょう。以上のポイントを押さえ、熱中症予防をし、体調管理にお気をつけください。
ご面会や来院の際も無理なくお越しいただければ幸いです。
皆様にとって素敵な夏となることをお祈り申し上げます。
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2019.07.25
食中毒の季節がやってきました【医療法人親和会 富田病院 松和苑】
ついに今年もこの季節がやってまいりました。
海、山、川への外出や、バーベキューなどの楽しみも多い季節ですが、
気をつけなければいけない事の一つが“食中毒”です。
今回は食中毒の原則や気をつけるべきことについてまとめましたので、
ぜひご参考にしていただき、食中毒を未然に防いで頂きたいと思います。
食中毒の原則
~食中毒の原因菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」~
~食中毒の原因ウイルスを「持ち込まない」「ひろげない」「つけない」~
食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。
食中毒を防ぐためには、細菌の場合は、細菌を食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3つのことが原則となります。
また、ウイルスの場合は、食品中では増えないので、「増やさない」は、当てはまりません。
ウイルスは、ごくわずかな汚染によって食中毒を起こしてしまいます。
ウイルスを食品に「つけない」を確実に実行するためには、調理者はもちろんのこと、調理器具、調理環境などの調理場全体がウイルスに汚染されていないことがきわめて重要になります。そのようなウイルスに汚染されていない調理環境をつくるには、調理場内にウイルスを「持ち込まない」、仮に持ち込んだとしても、それを「ひろげない」ことが大切です。
すなわち、ウイルスによる食中毒を予防するためには、ウイルスを調理場内に「持ち込まない」、食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」、食べ物にウイルスを「つけない」、付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」という4つのことが原則となります。
その基本的な方法は、次のとおりです。
「つけない」
洗う!分ける!
手にはさまざまな雑菌が付着しています。食中毒の原因菌やウイルスを食べ物に付けないように、次のようなときは、必ず手を洗いましょう。
- 調理を始める前
- 生の肉や魚、卵などを取り扱う前後
- 調理の途中で、トイレに行ったり、鼻をかんだりした後
- おむつを交換したり、動物に触れたりした後
- 食卓につく前
- 残った食品を扱う前
また、生の肉や魚などを切ったまな板などの器具から、加熱しないで食べる野菜などへ菌が付着しないように、使用の都度、きれいに洗い、できれば殺菌しましょう。加熱しないで食べるものを先に取り扱うのも1つの方法です。焼肉などの場合には、生の肉をつかむ箸と焼けた肉をつかむ箸は別のものにしましょう。 食品の保管の際にも、他の食品に付いた細菌が付着しないよう、密封容器に入れたり、ラップをかけたりすることが大事です。
「増やさない」
低温で保存する!
細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になりますが、10℃以下では増殖がゆっくりとなり、マイナス15℃以下では増殖が停止します。食べ物に付着した菌を増やさないためには、低温で保存することが重要です。肉や魚などの生鮮食品やお惣菜などは、購入後、できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。なお、冷蔵庫に入れても、細菌はゆっくりと増殖しますので、冷蔵庫を過信せず、早めに食べることが大事です。
「やっつける」
加熱処理!
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますので、肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。特に肉料理は中心までよく加熱することが大事です。中心部を75℃で1分以上加熱することが目安です。
ふきんやまな板、包丁などの調理器具にも、細菌やウイルスが付着します。特に肉や魚、卵などを使った後の調理器具は、洗剤でよく洗ってから、熱湯をかけて殺菌しましょう。台所用殺菌剤の使用も効果的です。
ウイルスの場合は、調理場内へウイルスを「持ち込まない」、「ひろげない」ことが重要です。
わかっていても少しの気の緩みや、うっかり忘れてしまったりして上記の工程を怠ってしまうこともあるかと思いますが、食中毒は大変危険で、苦しいものです。
上記の知識を知らない方や子供達にも教えてあげていただければ幸いです。
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2017.10.19
インフルエンザ予防策【富田病院 松和苑】
肌寒く感じる日も増えて来ました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
毎年この季節の訪れと共にやってくる、
気をつけていかなければならないものがあります。
“インフルエンザ”です。
今回はインフルエンザの予防に関することを少しだけ書かせていただきます。
少しでも皆様の参考になれば幸いです。
予防の基本は、流行前にワクチンを接種することです。
インフルエンザが流行したら
□ 人込みや繁華街への外出を控える
□ 外出時にはマスクを着用
□ 室内では加湿器などを使用して適度な湿度に
インフルエンザは、インフルエンザにかかった人 の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫と共に放出されたウイルスを、のどや鼻から吸い込むことによって感染します。
また、インフルエンザは感染しやすいので、 インフルエンザにかかった人が無理をして仕事や学校等へ行くと、急速に感染を広めてしまうことになります。
インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や 慢性疾患を抱えている人や、疲れ気味、睡眠不足の人は、人込みや繁華街への外出を控えたほうがよい でしょう。
空気が乾燥すると、インフルエンザにかかりやすくなります。これはのどや鼻の粘膜の防御機能が低下するためで、外出時にはマスクを着用したり、室内では加湿器などを使って適度な湿度(50~60%) を保つとよいでしょう。
□ 十分な休養、バランスの良い食事
日ごろからバランスのよい食事と十分な休養をとり、体力や抵抗力を高めることも大切です。
□ うがい、手洗いの励行
帰宅時のうがい、手洗いも、一般的な感染症の予防のためにお勧めします。
□ 咳エチケット
インフルエンザにかかって、「せき」などの症状のある方は、周りの方へうつさないために、マスクを着用しましょう。
インフルエンザは予防接種を受けることで「かかりにくくなる」こと「かかっても軽くすむ」というメリットがあります。※個々の体調や体質によっては適さない場合もあります。
今年の9月にインフルエンザウイルスへの感染症が早くも確認されておりますので、早めの備えが必要です。
何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。