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2024.12.13
DMAT事務局次長近藤久禎先生ご一行をお迎えして
去る12月4日(水)に、能登半島地震の災害救助において現地統括指揮を執られた国立病院機構災害センター・DMAT事務局次長の近藤久禎先生、救助活動に参加されたDMAT事務局能登半島地震被災者担当の是枝大輔先生、愛知医大災害医療研究センター長の津田雅庸先生および同センター講師の小澤和弘先生の4名が視察に来られました。
目的は「能登半島への帰郷困難者対策に向けた施設および被災者との面談」です。
当苑には本年1月2日の能登半島地震の際に石川県珠洲市の施設で被災されたFさん(女性、87歳)が、行政の依頼によって2月8日から入所されています。
Fさんは、被災当時の状況、珠洲市から金沢の救護所へ移送された時の不安な気持ち、名古屋へ着いて1ヶ月ぶりに入ることができたお風呂のありがたさ、など約30分間に亘ってしっかりと話されました。
「長年住み慣れた珠洲市へは簡単に帰れないことは分かっているが、帰りたいこの気持ちを言わせて欲しい」
これがFさんの心情です。
松和苑スタッフはDMATの被災地活動や、被災地から遠隔地への避難にかかる問題点などの貴重なお話しを聞き、災害時の様々な状況を想定した訓練・対策の見直しの必要性と、災害救助における人と人との心に通う繋がりが大切であることを学びました。
ご一行の来苑は、Fさんが当苑において心の安定した生活を過ごせるための新たな使命を託された貴重な機会となりました。
2024年12月10日 老人保健施設松和苑