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2021.12.01
その病気や不調は「栄養摂取が悪い」のかもしれません【いきいき健康教室ネット 富田病院 リハビリ】
富田病院リハビリテーション室の佐藤です。
今年も残りわずかとなり寒さも厳しくなってまいりました。
皆様の体調はいかがでしょうか?
今回は「栄養摂取」についてお話をさせていただきます。
本来「栄養」に関しては管理栄養士などの資格を持った方々の分野ではありますが、
実は関節痛などを抱える方の多くに体重の増加があったり、長く痛みを抱える方に栄養バランスの不良があることは非常に多く、われわれ理学療法士も栄養状態を確認し、食事内容の是正を促す場面も多いです。
みなさんはご自身が1日何キロカロリー摂取していて、その中の三大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の割合、
その他ビタミンやミネラルなどのバランスはどのように摂取できているかご存知の方はいるでしょうか?
これはほとんどの方が「そんなこと考えたこともない」「わからない」という答えになると思います。
ご自身では足りている、過剰に摂取していることはないと思っていても、思わぬ形で過不足が生じていることはとても多いです。
例えば、脂質。「油もの」をたくさん摂取すると、太る、血液がドロドロ、悪玉コレステロール値が、、、などなんとなく体に悪いイメージがありますよね?
現代の食事では、自分ではそんなに脂っこいものを食べていないと思っていても、脂質の過剰摂取が発生している方がとても多いです。
理由としては、
①食事の欧米化(昔ながらの和食は脂質割合の低いものが多く、欧米食では高脂質のものが多い)
②調理法の変化(昔→煮る、蒸す、茹でるなど油を使用しない調理が多い。現代→炒める、揚げるなど油を使用した調理が多い。)
③脂の乗った肉や魚を食べる(脂の乗った肉や魚が美味とされる現代では脂質たっぷりの肉や魚が流通しやすい)
④加工食品・ファストフードなどを食べる(加工食品、ファストフードなどは非常に脂質割合が高い)
主にこれらの理由から、昔と比べて脂質の摂取割合はどんどん上昇しています。
では過剰となった脂質に対して、炭水化物割合は?タンパク質は?ビタミン・ミネラルは?と考えて食事をしている方は少ないと思います。
そしてそのような栄養の過不足、アンバランスが体重増加や減少、疲労、内蔵機能、痛み、不眠、様々な疾患を引き起こす可能性があるのです。
では、どのように栄養摂取を改善していけば良いか?
大変申し訳ありませんが、この記事で単純明快に示すことは非常に難しいです。
それは年齢、性別、BMI、活動量、持病の有無、現在の栄養状態、血液の状態など様々な個別要因でどう対応をしていくべきかは異なるためです。
栄養状態を改善していくためには、たくさんの情報を集めてきちんと評価しなくてはなりません。
実際に生活に支障のでるような不調やお体の困り事があれば、ぜひ医療機関にご相談ください。
ですが、比較的どなたでも実践すると良いと思われる「食事」があります。
それは「和定食」です。
和食の定食といえば、ごはんに味噌汁、魚、野菜など栄養バランスが非常に整っています。この写真にはありませんが、デザートに果物などがあっても良いですね。
いきなり毎日、毎食、和定食を目指すのは難しいかもしれません。
ですが、この記事を読んだことをきっかけに、ご自身の食事を見つめ直し、少しでも和定食に近い食事にしてみようとまずは意識を向けることから初めてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。