2022.03.01 老人保健施設松和苑 「 令和3年度 健康教室 WEB 」
老人保健施設松和苑 「令和3年度 健康教室」
老人保健施設松和苑 理学療法士の倉地です。
今回は「これだけは知っておきたい脳卒中のサイン」について
お話しさせていただきます。
脳卒中の治療は一刻を争います。特に脳梗塞の場合、発症後すぐであれば、脳の血管に詰まった血のかたまりを溶かす薬(t‐PA)の投与により、救命率が上がり、後遺症も軽くなる可能性が高まります。
ただし、t-PAは発症後4~5時間以内に行う治療法です。
治療前の検査に1時間程度かかりますので、症状が出てから遅くても2時間以内には病院を受診しましょう。
◇脳卒中の初期症状を見逃さない合言葉「FAST」
顔(Face)・腕(Arm)・言葉(Speech)の異変に気づいたら発症時刻(Time)を
確認し、すぐに119番をして必要な処置を行なって下さい。
「FAS」の内一つでも症状が現れたらすぐに受診を!!
◇日常的に意識しておきたい ≪脳梗塞の前兆≫
一過性脳虚血発作のように、明確な初期症状として表れていない場合でも、脳梗塞の
前兆ともいえる症状が現れている場合もあります。
以下のような症状が日常的に出ている場合は、脳の血管に何かしらの症状が出始めて
いる可能性が高い為、一度医療機関で精密検査を受ける事をお勧め致します。
《脳梗塞の前兆》
◇ 原因不明の頭痛や肩こりが、突然発症する
◆ めまいや耳鳴り、手足の痺れ、震えなどの症状が起こりやすい
◇ 歩き方がフラフラしていて、障害物がないのにつまづく
◆ 階段や段差があるところで、片方の足がよく引っかかる
◇ 指先が思うように動かなくなってきた
◆ 字が汚くなったといわれる
◇簡単な計算が咄嗟にできないことが増えた
◆物忘れが多くなった
◇顔や唇がしびれていると感じる時がある
◆ろれつが回りにくくなった
◇飲み物や食べ物が飲み込みにくく感じる
◆痰がからんだり、むせこむ事が増えた
《最後に》
この記事を読んだことをきっかけに、自分自身だけでなく、ご家族様や普段接することのあるご友人など、普段の生活で上記に挙げた症状が見られた時に、
ふと「FAST」を思い出していただけたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。